【レビュー】「学力」の経済学 著者 中室 牧子
中室牧子 「学力」の経済学
教育書として異例の30万部突破。データー、経済学、心理学の観点から考えた、まったく新しい教育方法。今までダメとされてきた教育方法が覆る。
「ゲームは子どもに悪影響?」
「子どもはほめて育てるべき?」
「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」
これが本当に有効なのかなど、科学的根拠で解いていく。
著者 中室牧子のこの本は、こんな人におすすめ
教育する立場の人、経済学&心理学を学びたい人。必見の一冊
著者情報
中室牧子(なかむろ まきこ)
現職
慶應義塾大学総合政策学部准教授
政策・メディア研究科委員
経歴
慶應義塾大学、コロンビア大学卒業
日本銀行、世界銀行での実務経験あり
この本の目次
第1章 他人の〝成功体験〞はわが子にも活かせるのか?
データは個人の経験に勝る
第2章 子どもを〝ご褒美〞で釣ってはいけないのか?
科学的根拠に基づく子育て
第3章 〝勉強〞は本当にそんなに大切なのか?
人生の成功に重要な非認知能力
第4章 〝少人数学級〞には効果があるのか?
エビデンスなき日本の教育政策
第5章 〝いい先生〞とはどんな先生なのか?
日本の教育に欠けている教員の「質」という概念
レビュー&口コミ リクルートで学んだリーダーになるための77の仕事術
この本のGODレビュー&口コミ
★5
旧態依然とした教育現場に嫌悪感を抱く一人です。「俺はこうしたんだから、お前たちもこうしろ!」といった根性論が多すぎると思いませんか?この本はあらゆる主張にエビデンスがあり、信頼できるものとなっています。以下参考になった点です。
・結果ではなく過程を褒める
例えばテストでいい点を取った子に対し、「頭がいいのね」と褒める。これは元々の能力を褒めている。もし次回悪い点数を取れば、それは「頭が悪い」という誤ったメッセージを発信することに他ならない。「勉強頑張ったのね」といった過程を具体的に褒めて、やる気を引き出す。
・「勉強しなさい」は絶対にやめろ
一日1時間程度ゲームをしても息抜きとしては問題ない。(ほとんど学習時間は増えない、2時間以上は負の効果)
また単純な「勉強しなさい」等の命令は意味がなく、自身が勉強に参加する等の交流がオススメ
アドラー心理学の「課題の分離」にも通ずる(テスト勉強をする事による利益・不利益は子供のため、他者の境界に踏み込まない。May I help you?といった協力の意志を示すだけでいい)
・行き過ぎた平等は格差を拡大させる
家庭の資金に格差がある中で、全ての子供に同じ教育を行えば格差は拡大する。例えばゆとり教育で貧乏な家庭は土日に子供を放置、裕福な家庭は塾に行かせる等。親の学歴によって子供の学習時間に差が開く。
★5
「教育」とは誰しもが一度は経験するために、自分の体験だけを元に語られることがよくあります。
また、現時点での日本の教育施策も、有識者会議という科学的根拠のない話し合いだけで決定されています。
子どもは褒めて育てるべきか?ご褒美で釣るのはよいのか?テレビは見せないほうがいいのか?…
などの教育的な問いに対し筆者は、一個人の体験記ではなく、多量のデータから得られた客観的な数字で根拠を示しながら回答していきます。
教育という成果が目に見えにくい分野で、どのような実験・データの処理を行い客観的な数字を得ているのか、分かりやすく説明されています。
誰しもが携わる「教育」への見方・考え方が大きく変わる本ではないかと思います。
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この本のBADレビュー&口コミ
★1
経済的な視点を教育に入れるとどんな切り込みかたが出来るのか?という点では、面白いが、分析視点が狭い。
この作者自体が学校から離れない、大人になっても学校の中にいたままの立場から、教育を読みといている。
ティーチフォーアメリカは、大企業の若手が2年間等の期間限定で、成果があげられるかどうかの若手自身の能力向上のための制度であり、その効果と、教員全体の教える質が差が余りない。という分析と、教員間の質の格差を比較する辺りにも悪意さえ感じる。 母数も桁違いであり、そもそも大企業の若手が期間限定で、一時期のみという事も無視。
エビデンスという言葉と数値を使えば、いかにそれらしく誤魔化す事が出来るかという典型な本です。
経済のみを第一としたアメリカの教育がどれほど失敗しているか、様々なランキングで確認することができます。アメリカの格差教育は日本の比ではありません。日本の方が教育効果のランキングは上です。
★2
全般的にエビデンスで教育の在り方を語るという手法は、科学的・客観的でありよいと思われる。
しかし、「少人数教育は学力の向上には効果があるが、費用対効果を考えると効果的とは言えない。」など、教育を経済学の損得や経済効率・利益率のように語るのはいかがなものか、と思った。
中室准教授に質問したい。「研究室のゼミ生が、5人の場合と、10人の場合と、20人の場合と、40人の場合とでは、40人の方が、費用対効果が大きいからと言って、毎年ゼミ生を40名受け入れますか?」と聞きたい!!単なる学力と給与の費用対効果ではなくて、教育にはもっと大事なものがあるでしょ!「人格の完成を目指す」という教育の目的が分かっていないのか、と疑いたくなった。
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本のカバー
マンガ版
単行本: 199ページ
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2015/6/18
「学力」の経済学
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-まんがでわかる「学力」の経済学
-「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法
・・・ets
【レビュー】すいません、ほぼ日の経営。 著者 川島蓉子 糸井重里
川島 蓉子 糸井 重里 すいません、ほぼ日の経営。
上場などを果たし話題となったコピーライター重鎮の糸井重里が率いる「株式会社 ほぼ日」の経営、事業、組織、上場、会社についての思想を伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役でジャーナリストの川島 蓉子(ようこ)が全て聞いてきた
著者 川島 蓉子のこの本は、こんな人におすすめ
経営者。必見の一冊
著者情報
川島 蓉子(かわしま ようこ)
現職
伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役
ジャーナリスト
多摩美術大学非常勤講師
経歴
早稲田大学商学部卒業
文化服装学院マーチャンダイジング科修了
ifs未来研究所所長
糸井 重里(いとい しげさと)
「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰。
株式会社ほぼ日代表取締役社長。コピーライターとして「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞やエッセイ執筆、ゲーム制作など、幅広いジャンルでも活躍。1998年6月からウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営。
この本の目次
1章 ほぼ日と事業
企画書や会議はいらない/誰も解けない難問につっこんでいく/クリエイティブには「供給源」が必要/農業のように毎日続けていく
2章 ほぼ日と人
漫然と働く時間はもったいない/「人をつくること」にお金をかける/「力がある」だけでは人をとらない/手仕事のように評価をする
3章 ほぼ日と組織
雪かき、祭りの寄付、峠の茶屋/総務がすごく前にいる会社/人体模型のような組織図/会社が遊びより楽しい場所になればいい
4章 ほぼ日と上場
ほぼ日が、ぼくの背丈を超えた/もうけたい株主も応援したい株主も/自由を確保するために予算がある
5章 ほぼ日と社長
社員と一緒に考え続ける/「いい方向」に行くための航海図/大事にしているのは、肯定感/次期社長を立候補で決めてみる
レビュー&口コミ すいません、ほぼ日の経営。
この本のGODレビュー&口コミ
★5
前提として、ほぼ日手帳ユーザーはKindleでなく、書籍を購入するべき。書籍にはほぼ日手帳のページをそのまま厚紙にしたしおりが付録としてついてきます。
2種類あって、表の絵柄は2019年の手帳に使われた荒井良二の絵の左側と右側。裏はほぼ日手帳のページで日付けは2017年3月16日と2019年6月6日。その意味は実物でご確認ください。
ということで、手帳売ってる面白い読み物メインの会社でしょ?と思いきや、「ほぼ日」は従業員60人ながら、30億円売り上げて4億円の利益をだしているという。
本書では社長・糸井重里が経営について語っています。 具体的な数字や自己啓発本のようなキレのある啖呵は出てこないけれど、独自の社内ルールは糸井が悩み考えて実行されていったものだということがわかるし、ネットでの雰囲気おじさんとは違い、社長としての責任や逡巡が垣間見える。
稟議とか決裁とか縦割りとか面倒な手続きがなく、クリエイティブに集中できる環境作りに手間を割いていることがわかった。社風としての風通しの良さに惹かれ、信用をつくっていくのだろう。
だからこそ、なんでクリスマスツリー用に木を切るのに手を貸したんだ?と疑問が再燃した。
★5
職人が経営者として歩き始めた時に最高の教科書になりました。
そして、今後も度々参考にすることは間違いなく、至るところに赤線ならぬ青いハイライトをいれました。 自分にとってのバイブルになる予感がします。
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この本のBADレビュー&口コミ
★1
多くのユーザーを対象とする経済本というならある程度の普遍性が無ければならないと思いますが。
この本は80年代のトリックスター糸井重里の独特の個性と人格に依拠した「ほぼ日」という集団にのみ当てはまるハウツー本で、この思想で同じことをしても、一般的な経営には当てはまららないと思います。
昔からこの手の商売はウマイなあとは思います。
★2
基本的にお金がある人の発想。 良いタオルを使おう、Tシャツを使おうとかね。ほぼ日手帳もそう。
100均で買ったノートでも手帳になりますよ。何千円で買う人の気がしれない。
服なんかしまむらでもいいやんか、みんな自分の中身に自信がないから着飾るだけ。
ブランド品持つのもそう。高いクルマ買うのもほぼそう。時計もそう。
現在、日本にどれだけ貧困家庭があるのか知らないんだと思いますよ。
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本のカバー
単行本: 288ページ
出版社: 日経BP社
発売日:2018/10/18
すいません、ほぼ日の経営。
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-TSUTAYAの謎
-ルミネは、なぜ選ばれるのか?
-社長、そのデザインは売れません!
・・・ets
【レビュー】イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子 著者 東海 友和
東海友和 イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子
「イオン株式会社」の創業者・岡田卓也の姉である小嶋千鶴子。23歳でイオンの前身である岡田屋呉服店の社長となり、戦後の混乱期を数々の手腕で乗り越え、岡田屋呉服店を発展させた。
その後、弟である岡田卓也を日本一にすると社長に据え、本人は人事TOPとしてイオンの基礎を作り上げた。
小嶋千鶴子の側近である東海友和が明かす、伝記書
著者 東海友和のこの本は、こんな人におすすめ
経営者、人事、管理職、経営哲学を学びたい人。必見の一冊
著者情報
東海友和(とうかい ともかず)
現職
株式会社東和コンサルティングの代表取締役
経歴
三重県出身。岡田屋(現イオン株式会社)入社。人事・総務・営業・店舗開発・新規事業・経営監査など様々な部署を経験。
イオン創業者の小嶋千鶴子氏の私設美術館の設立、運営責任者。
公益財団法人岡田文化財団の事務局長
この本の目次
第1章 小嶋千鶴子を形成したもの―その生い立ちと試練
小嶋千鶴子の基礎となる時期
-背負った使命―二三歳の当主
-弟と二人三脚―姉から共同経営者へ
-業態開発とチェーン化志向―大きな目標へチャレンジ
第2章 善く生きるということ―小嶋千鶴子の人生哲学
仕事に対しての哲学を持ち実行
-自己の成長・成功のために何をなすべきか
-先哲の知恵から学ぶ
-長い人生のグランドデザイン
第3章 トップと幹部に求め続けたもの―小嶋千鶴子の経営哲学
現場の大切さを求める
-現場は宝の山
-考えるチカラをなくした職場は悲惨
-理想の会社を追い求めて
第4章 人が組織をつくる―小嶋千鶴子の人事哲学
経営における一番大切なのは結局人である
-人事の基本は発展力の確保 -保守的人間の排除 -教育こそ最大の福祉 -人間の美しい心に訴えよ
第5章 自立・自律して生きるための処方箋
考える力・自立する力
-何を選択し目標とするか -自己を開発する能力を身に着ける -人間の可能性は無限大 -散歩のついでに富士山には登れない
レビュー&口コミ イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子
この本のGODレビュー&口コミ
★5
あれ程大規模な企業グループの創業者は、我々凡人とはやはり思想が違う。
様々なイオン評があろうが、少なくとも先達は壮絶な創業の苦労の末に、今のイオンを創り上げたのだから、私は謙虚に学び、自分の生き方やビジネスに活かせるものは活かして行きたいと思う。
良書。
★5
女性経営者について書かれた本。それも未だ102歳のご存命。
とても厳格な考え方でシンプルで、ある意味とても新鮮。
真似したい。修正したい。近づきたい!そんな気持ちになった。
こういう人が日本の一大産業の基礎を創られたとおもうと、励みにもなった。
ご存命なうちに、会えることなら一目会いたい!
そう思わせてしまう本でした。
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この本のBADレビュー&口コミ
★2
誰にでも出来るような話ではない。
家庭環境や歩んで来た道の違いで真似の出来ない事もある。
考え方の参考になる程度だと思います。
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本のカバー
単行本: 217ページ
出版社: プレジデント社
発売日:2018/10/30
イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子
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-イオン 人本主義の成長経営哲学
・・・ets
【レビュー】なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則 著者 日経トップリーダー
日経トップリーダー なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則
世の中には、V字回復という、最悪な危機状態から企業再生をするなどの成功事例を題材にした本が多くありますが、誰もが目を背けたくなる、「倒産」というバッドエンドを題材にした本書からも多く学べることがあります。
過去に本で倒産した23社の事例から学ぶ、なぜあの企業は倒産してしまったか、徹底取材から「倒産」に共通する要素を読み解く。
本書「なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則」で掲載されている社名、会社、企業名、ネタバレ
遠藤商事・ホールディングス(飲食チェーン)、グルメン(物流受託、食品卸売り、スーパー経営)、みらい(植物工場の開発販売)、ヒラカワコーポレーション(寝具、寝装品の製造販売)、エプコット(海外映画、ドラマDVDの制作・販売)、長崎出版(書籍出版)、エルピー技研工業(カーペット清掃用粘着テープなどの製造・販売)、平和堂貿易(宝飾品、腕時計の輸入販売)、鈴萬工業(配管資材、機械工具の卸)、東京もち(切り餅などの製造)、吉田(服飾雑貨卸)、アート・スポーツ(スポーツ用品店運営)、テレラマチ(機械部品の製造)、大山豆腐(豆腐、納豆などの製造)、キッズコーポレーション(イベント企画制作、運営)、装いの道(着物教室の運営、呉服・和装用品の販売)、ジュネビビアン(女性フォーマルドレスの製造・販売)、ホンマ・マシナリー(大型工作機械の製造)、美功(財布など袋物の製造販売)、イイダ(精密板金、機械組み立て)、アルベリ(和洋菓子、の製造・販売)、プレスコ(化粧品の製造・販売)、ユタカ電機製作所(電源装置の製造)
日経トップリーダーのこの本は、こんな人におすすめ
経営者、必見の一冊
著者情報
日経トップリーダー
日経BP社が企業経営に役立つ実務情報や本、セミナーなどで発信し続ける情報サイト。
この本の目次
第一章 第1章 急成長には落とし穴がある
倒産の定義と現況
-破綻の定石1 脚光を浴びるも、内実が伴わない
-破綻の定石2 幸運なヒットが、災いを呼ぶ
-破綻の定石3 攻めの投資でつまずく
第二章 ビジネスモデルが陳腐化したときの分かれ道
【MESSAGE】会社を潰した社長の独白(1)
-破綻の定石4 世代交代できず、老舗が力尽きる
-破綻の定石5 起死回生を狙った一手が、仇に
-破綻の定石6 負の遺産が、挽回の足かせに
-破綻の定石7 危機対応が後手に回る
第三章 リスク管理の甘さはいつでも命取りになる
【MESSAGE】会社を潰した社長の独白(2)
-破綻の定石8 売れてもキャッシュが残らない
-破綻の定石9 1社依存の恐ろしさ
-破綻の定石10 現場を統率しきれない
-破綻の定石11 ある日突然、謎の紳士が……
レビュー&口コミ なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則
この本のGODレビュー&口コミ
★5
23社もあるので一社あたりの内容は短いです。その分文章に無駄が無く要点もまとめてくれているので分かりやすい
成功例は様々ですが失敗のきっかけは同じようなケース多いので詠んでいると「またこのパターンか」と思ってしまう点もありますが、特殊事例は面白いけど参考になりません。
一つ一つはよくある
「ありふれた」失敗事例を詠んでいると「そんなの分かってるよ」「自分は大丈夫」そんな気になりますが、23社の経営者達も同じような気持ちだったのでしょう。
油断し対応を怠る事こそが最終的に命取りに繋がります。
結果的にその本質を理解させる構成で、最近には珍しい良書だと思いました。
★5
有名経営者による成功本は数え切れないほど目にする。もちろん参考になることがたくさん書かれているはずだ。
だが、本書の「まえがき」に書かれていることも、一理ある。
「失敗事例から得る学びは大きい」「成功事例は再現性が低い。成功はいろいろな条件の組み合わせだから。しかし、失敗事例は再現性が高い。自社に置き換えてみても高い確率で当てはまる」
本書にはそんな中小企業23社の貴重な失敗事例が紹介されている。どの企業も創業から10年~100年という歴史があり、なおかつ年商も10億~100億円という実績があったものが選ばれている。必ずといっていいほど、時代の追い風に乗った成長期があり、やがて何らかの「壁」にぶつかることになる。
本書を読めば、中小企業の行く手を阻む「壁」のバリエーションがつかめるだろう。そこには時流の変化や運不運もある。経営者の傲慢さもあれば、判断ミスもある。ライバルの参入や、社員の裏切りだってある。こうした失敗事例の法則性を読み解き、脳内で疑似体験しておくことは、決して無駄にはならないだろう。大企業であれば、楽に踏み潰せるような小石にさえつまずいて、大怪我を負ってしまうのが中小企業なのだから。
日本企業およそ400万社のうち、99%は中小企業だという。そのうち10年後に残っているのはいったい何社あるだろうか。
頑張ろう、中小企業&零細企業!
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この本のBADレビュー&口コミ
★1
まったく取材してないだろうと思う。
過去の財務諸表を見れば倒産の原因をほとんど想像で補えるレベルの内容。
経営者の人間性、取引先とのやりとりなど本質的な倒産原因を追求してもらいたかった。
リーマンショックで売上が下がった。→世界全体どこの会社も同じ。
工場長と対立して操業が停止。→読者はなぜ対立したかを知りたいのでは?
なぜ倒産したかがよくわからないです。
★2
帯の「経済ミステリーの短編集」は言い過ぎで、良くてネタ元くらい。内容、考察共に浅くさっぱり。あー、あの会社潰れたのね、以上の感想は無かった。
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本のカバー
単行本: 288ページ
出版社: 日経BP社
発売日:2018/7/20
なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則
著者 日経トップリーダー 他の本もチェックしてみる
-経営者とは 稲盛和夫とその門下生たち
-星野リゾートの事件簿
-広島カープがしぶとく愛される理由
-スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営
・・・ets
【レビュー】日本の小さなパンツ屋が世界の一流に愛される理由(ロバートデニーロにパンツを履かせた男) 著者 野木志郎
野木 志郎 日本の小さなパンツ屋が世界の一流に愛される理由(ロバートデニーロにパンツを履かせた男)
包帯パンツ、甲冑パンツ、ゴムなし包帯パンツなどパンツ業界の異端児
言葉、行動、ほとばしる情熱でロバート・デニーロ、ビリー・ジョエルなど大物たちをパンツ1枚で繋ぎ、日本を代表するパンツ屋になれたかの秘密を書き下ろした渾身の一冊
著者 野木 志郎のこの本は、こんな人におすすめ
経営者、管理職、人生への情熱が足りない人。必見の一冊
著者情報
野木 志郎(のぎ しろう)
現職
ログイン株式会社 代表取締役社長
経歴
1960年、大阪府高槻市生まれ。立命館大学法学部法学科卒業。
1987年株式会社千趣会入社。 2002年に千趣会を辞め父親の縫製会社ユニオン野木に転職。
その中でパンツの在り方を考え、より快適なパンツを求めて研究に没頭。
2006年に現在のログイン株式会社を設立
この本の目次
はじめに
Part.1人とのつながり方
Part.2ビジネスの広げ方
おわりに
人の心を動かす“しかけ”とは一部抜粋
プライベートをすぐ仕事に結びつけるほど野暮なことはない
人を介してプライベートで知り合った人に突然仕事の話を持ちかけるのは、土足で相手の部屋に踏み込むようなもの。
いかにもう一度会いたいと思わせるくらいのインパクトを与えて、相手にアポイントを取らせることが大切。
自分の失敗談は惜しげもなくさらけ出して正解
自虐話は相手のガードを下げるので、相手の心にスコーンと入り込むことができます。
相手はクスッと笑わせてスッと入れることが重要
表舞台にはみんなで一緒に立つ
今まで縁の下の力持ち的な存在だった職人さんたちの魂に火をつけ、強い信頼関係が結ぶために大切なこと
レビュー&口コミ 日本の小さなパンツ屋が世界の一流に愛される理由
この本のGODレビュー&口コミ
松久信幸(NOBU)さん・「NOBU」「MATSUHISA」オーナーシェフ
『失敗から学ぶ生き方をしてきたのが僕であり、野木さん。その経験は何にも代えがたい。』
重松 理さん・株式会社ユナイテッドアローズ 名誉会長
『日本の技術を伝える伝道師。』
水沼貴史さん・サッカー解説者
『この男、不思議な魅力を持っています。要注意!』
小山薫堂さん・放送作家/脚本家
『パンツを最強のコミュニケーションツールに変えてしまう野木さんは、よく知らないけどすごい人だ!』
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この本のBADレビュー&口コミ
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本のカバー
ソフトカバー: 232ページ
出版社: あさ出版
発売日:2019/1/11
【レビュー】いま君に伝えたいお金の話 著者 村上 世彰
村上 世彰 いま君に伝えたいお金の話
お金は一人でポツンといるのが嫌いです。一人が二人、二人が三人になると……一気にドドッ、ドドドドドッと集まってきます。村上世彰が子供の頃に学んだお金に対してのエッセンスをわかりやすく書き上げた。
著者 村上 世彰のこの本は、こんな人におすすめ
お金で苦労したくない人、父親、母親、お金に興味がある人。必見の一冊
著者情報
村上 世彰(むらかみ よしあき)
現職
村上財団、創設者。「資金は血液と同じく、循環しなければ意味がない」と子どもの投資教育・実体験プロジェクトなどお金を学ぶことに力を注いでいる
経歴
大学卒業後、通商産業省電話16年勤務。40歳を前に村上ファンドを立ち上げる この本の目次
第一章 お金って何だろう? お金のことを知ってお金に強くなる
第二章 お金と世の中の関係 プライスタグから世界が見える
第三章 君がお金を手にする方法
第四章 働き方が大きく変わる
第五章 稼いだお金を貯めて増やす
第六章 お金と向き合うための覚悟 お金が凶器に変わるとき
レビュー&口コミ リクルートで学んだリーダーになるための77の仕事術
この本のGODレビュー&口コミ
★5
村上世彰氏が子ども向けに本を書いたという意外性にひかれて読んでみた。
村上氏の言っていることは至極真っ当であり、子どもたちの純粋な心に響いて、将来、お金というものと正面から向き合うときに大いに役立つことだろう。
そして、この本は、子どもたちだけではなく、大人にも読んでもらいたい。
残念ながら、日本ではお金に関する教育がなされることはほとんどなく、お金が大事なわけじゃないという綺麗事を並べながら、実際にはお金に縛られている大人が多いのではないだろうか。
お金と正面から向き合い、お金に縛られない生き方をするためのヒントとして、大人にとっても意味のある本だと思う。
★5
お金を汚いもの、お金の話ばかりするのはいやらしいと、無意識に感じてしまう大人が多い日本では、 子どもはこのような本から学ぶしかないでしょう。自分も子どもの頃に読んでいたらと思う。
投資家のプロが書いたものとして期待して読んだ大人には物足りないかも知れないけど、 或いは、数字に弱い大人にとって今更、数字ゲームは拒否反応が・・・という人もいるかも 知れないが(それでも数字で考えるということはこういうことなのかと参考になる)、 これは図書館に置いて、まだ頭が柔らかい多くの子ども達が読めるようにするべきだと思います。
たぶん、自分が小・中学生の時に読んでいたら、物の見方が変わるだけでなく、 自分に無限大の可能性があるような気分になり、興奮して眠れないと思います。
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この本のBADレビュー&口コミ
★1
知り合いが薦めていたため読んでみました。
正直期待はずれというか対象が中学生やギリギリ高校生までの子ども向けの本です。
平易な内容で、お金と上手に付き合いましょうと筆者の経験を交えて、わかりやすい言葉で書いてあります。
大人には物足りない内容だと思います。
お金の増やし方を実用的に学びたい方にはおすすめできません。実用的な内容はほぼありません。
向き合い方を概念的に学びたい方にもちょっと…と思います。
★2
たぶん小中くらいの子供向けのお金の本です。書いてあることは正しいのですがお金を回せ、投資によって経済の滞りが正されるということを子供に教える必要があるのか疑問。お金を汚いと思っている人がいるがそうではないよというくらいまでは納得がいくが。
高校生や大学生にはこの内容では浅すぎるしターゲットを外しちゃった本のような気がする。
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本のカバー
文庫本: 190ページ
出版社: 幻冬舎
発売日:2018/9/6
いま君に伝えたいお金の話
著者 村上 世彰 他の本もチェックしてみる
-生涯投資家
-日本映画産業最前線 小川典文と共著
-マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門 監修
・・・ets
【レビュー】最高のコーチは、教えない。 著者 吉井 理人
吉井 理人 最高のコーチは教えない。
最近では、馬主としても話題。NPB、MLBプロ野球を7球団を渡り歩き、様々な球団内部を知る右腕が語る。ニューヨークメッツ時代のピッチングコーチ アポダカと出会いが大きなターニングポイントに・・・
著者 吉井 理人のこの本は、こんな人におすすめ
部下を持つ上司、コーチ、父親、母親、人に何かを伝える人必見
著者情報
吉井 理人(よしい まさと)
現職
現在は千葉ロッテマリーンズ一軍投手コーチ。JRA馬主
経歴
和歌山県有田郡吉備町出身の元プロ野球選手(投手)
1983年ドラフトで近鉄バファローズから2位指名でプロ野球入り
近鉄(NPB)1983-1994→ヤクルト(NPB)1995-1997→メッツ(MLB)1998-1999→ロッキーズ(MLB)2000-2000→エクスポズ(MLB)2001-2002→オリックス(NPB)2003-2007→ロッテ(NPB)2007-2007で現役引退
引退後、日本ハムコーチ→野球解説者→ソフトバンクコーチ→日本ハムコーチを歴任
この本の目次
第1章 なぜ、コーチが「教えて」はいけないのか
相手と自分の経験・常識・感覚がまったく違う
-「上から力ずく」のコミュニケーションがモチベーションを奪う
-「余計なひと言」が集中力を奪う
-「悪いアドバイス」がパフォーマンスを低下させる
第2章 コーチングの基本理論
主体は選手。個が伸びれば組織は強くなる
-「初心者(新人)」は、まず指導行動で技術を鍛える
-「中級者(若手)」は、モチベーションをケアしつつ、技術的な課題もサポートする
-「上級者(一流・エース)」は、寄り添いつつ信頼関係を維持する
第3章 コーチングを実践する
コーチング三つの基礎「観察」・「質問」・「代行」
-一対一で振り返りミーティングを行う
-相手の強みを知り、強みを伸ばす
-成長のために、自ら課題を設定させる
第4章 最高の結果を出すコーチの9つのルール
-ルール1 最高の能力を発揮できるコンディションをつくる
-ルール2 感情をコントロールし、態度に表さない
-ルール3 周りが見ていることを自覚させる
吉井理人の最高のコーチは教えない。ターニングポイント
ニューヨークメッツ アポダカコーチの言葉
「おまえ以上におまえのことを知っているのは、このチームにはいない。 だから、おまえのピッチングについて、俺に教えてくれ。 そのうえで、どうしていくのがベストの選択かは、話し合いながら決めていこう」
レビュー&口コミ 最高のコーチは教えない。
この本のGODレビュー&口コミ
★5
プロフェッショナルなプレイヤーを育てる、という観点での良書。
プログラマーを教育していこうと思う立場として、似たような性質を持つと感じていたプロ野球の投手コーチの観点が役に立つと判断して読んだ。
学ぶことをやめたら技術者は降りるべきと考えてはいたが、コーチとしても学び続ける必要があるとは、薄々感じてはいてもこうハッキリと示されるとは。
著者の経験に基づく具体的な内容も示唆に富んでいるし、育成行動指導行動とそのフェーズ、観察質問代行のような体系的な枠組みに付して語られるので、理解しやすい。
ただ、本書では言語化に固執しすぎていて非言語の安定的思考と表現の可能性を捨象していること、現在の若者に多いネガティブな思考への対応に苦慮していることがあるので、関心領域によっては役に立たないかもしれない。
前者は行動心理学的なコーチングで挙げられている強化等の方法論、後者は折れないリーダーの仕事などの戦力回復の視点で補えるのではないかと考えてはいるが、本書はまた新しく有用な視点を提供してくれた。
★5
本書は野球のコーチや管理職向けというだけではなく、人との関わり方を考え直したいと考えている方にもオススメの一冊だ。
観察・質問・代行の3つを軸に選手との関わり方を見つめ直し、個性を最大限伸ばしていくことを目的としている。
今まで当たり前とされていた上司が部下に命令するといった古い関わり方ではなく、部下が自分で考え成長できるよう支え見守るといったこれからの時代に必要なスキルが満載だ。
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単行本: 279ページ
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2018/11/15
最高のコーチは、教えない。
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